TOEICの文法問題(特にPart 5やPart 6)では、不定詞(to + 動詞の原形)が頻出トピックの1つです。不定詞は、文中でさまざまな役割を果たし、正しい使い方を理解することがスコアアップにつながります。以下に、不定詞の基本ルール、使い方、TOEICでの出題パターン、攻略方法を詳しく解説します。
1. 不定詞とは?
不定詞(infinitive)は、to + 動詞の原形の形を持ち、名詞・形容詞・副詞のように文中でさまざまな役割を果たします。
2. 不定詞の主な用法
不定詞には以下の3つの主な用法があります。それぞれの使い方を理解することが重要です。
(1) 名詞的用法
不定詞が名詞の役割を果たし、主語・目的語・補語として使われます。
例文
- 主語: To study English is important.
(英語を勉強することは重要です。) - 目的語: I want to go abroad.
(私は海外に行きたいです。) - 補語: My goal is to become a teacher.
(私の目標は教師になることです。)
(2) 形容詞的用法
不定詞が形容詞の役割を果たし、名詞を修飾します。「~するための」「~すべき」という意味を持ちます。
例文
- I have a lot of work to do.
(私はやるべき仕事がたくさんあります。) - She is the best person to ask for advice.
(彼女は助言を求めるのに最適な人です。)
(3) 副詞的用法
不定詞が副詞の役割を果たし、動詞・形容詞・副詞を修飾します。「~するために」「~して」「~するとは」などの意味を持ちます。
例文
- I went to the library to study.
(私は勉強するために図書館に行きました。) - I am happy to see you.
(あなたに会えてうれしいです。) - He grew up to become a famous artist.
(彼は成長して有名なアーティストになりました。)
3. 不定詞の重要な表現とルール
(1) 不定詞を目的語に取る動詞
TOEICでは、不定詞を目的語として取る動詞が頻出です。以下の動詞を覚えておきましょう。
主な動詞
- want(~したい)
- decide(決める)
- plan(計画する)
- hope(望む)
- need(必要とする)
- promise(約束する)
- refuse(拒否する)
- learn(学ぶ)
- agree(同意する)
- expect(期待する)
例文
- I want to improve my English skills.
(私は英語力を向上させたいです。) - She decided to join the meeting.
(彼女は会議に参加することを決めました。)
(2) 不定詞と動名詞の使い分け
一部の動詞は、不定詞と動名詞(-ing形)のどちらを目的語に取るかで意味が変わります。TOEICでもよく出題されるポイントです。
動詞 | 不定詞(to + 動詞の原形) | 動名詞(-ing) |
---|---|---|
remember | (これから)~することを覚えている | (過去に)~したことを覚えている |
forget | (これから)~することを忘れる | (過去に)~したことを忘れる |
stop | ~するために立ち止まる | ~することをやめる |
try | ~しようと努力する | 試しに~してみる |
例文
- I remembered to call him.
(私は彼に電話することを覚えていました。) - I remember calling him yesterday.
(私は昨日彼に電話したことを覚えています。)
(3) It is + 形容詞 + to 不定詞
「It is + 形容詞 + to 不定詞」の形は、TOEICで頻出の構文です。「~することは~だ」という意味を表します。
例文
- It is important to follow the instructions.
(指示に従うことは重要です。) - It is difficult to solve this problem.
(この問題を解くのは難しいです。)
(4) 疑問詞 + to 不定詞
「疑問詞(what, how, where, when, who)+ to 不定詞」の形もよく出題されます。「~すべきか」「~する方法」などの意味を表します。
例文
- I don’t know what to do.
(私は何をすべきか分かりません。) - He explained how to use the machine.
(彼はその機械の使い方を説明しました。)
(5) 目的を表す不定詞
不定詞は「~するために」という目的を表すことができます。特に、リスニングやリーディングでよく出てきます。
例文
- She left early to catch the train.
(彼女は電車に間に合うために早く出発しました。) - The company hired more staff to improve customer service.
(その会社は顧客サービスを向上させるためにスタッフを増員しました。)
4. TOEICでの出題パターンと対策
(1) 文法問題(Part 5)での出題例
不定詞を目的語に取る動詞や、形容詞的・副詞的用法が問われることが多いです。
例題
- The manager decided _ the project deadline.
(A) extend
(B) to extend
(C) extending
(D) extended
正解: (B) to extend
→ 「decide」は不定詞を目的語に取る動詞です。
(2) 長文穴埋め問題(Part 6)での出題例
文脈に合った不定詞を選ぶ問題が出題されます。
例題
- The company plans _ a new branch in the city.
(A) open
(B) to open
(C) opening
(D) opened
正解: (B) to open
→ 「plan」は不定詞を目的語に取る動詞です。
(3) 読解問題(Part 7)での出題例
リーディングセクションでは、不定詞が含まれる文章を正確に理解する必要があります。
例文
- The purpose of the meeting is to discuss the new marketing strategy.
(会議の目的は新しいマーケティング戦略について話し合うことです。)
5. 不定詞攻略のための学習方法
(1) 不定詞を取る動詞を覚える
- 頻出の動詞(want, decide, planなど)をリスト化して暗記しましょう。
(2) 公式問題集や模試で練習する
- TOEIC公式問題集や模試を使って、不定詞が出題される問題を繰り返し解きましょう。
(3) 文法書で基礎を固める
- 「TOEIC L&R TEST 文法問題 でる1000問」や「一億人の英文法」などの文法書を活用して、不定詞の使い方を徹底的に学びましょう。
6. まとめ
- 不定詞は、名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法の3つの使い方があります。
- 不定詞を目的語に取る動詞や、動名詞との使い分けがTOEICで頻出です。
- 公式問題集や模試を活用し、実践的な練習を繰り返すことで、不定詞の使い方をマスターしましょう。
不定詞はTOEICで得点源にできる重要な文法項目なので、しっかり学習してスコアアップを目指しましょう!