TOEIC(Test of English for International Communication)と英検(実用英語技能検定)は、どちらも英語力を測るための試験ですが、目的や形式、評価基準などが異なります。それぞれの特徴を以下にまとめました。
1. 試験の目的
- TOEIC
- 主にビジネスや職場での英語コミュニケーション能力を測る試験。
- グローバルなビジネスシーンで必要な英語力(リスニング、リーディング、スピーキング、ライティング)を評価します。
- 就職活動や昇進、企業内での評価に使われることが多い。
- 英検
- 日常生活や幅広い場面での英語力を測る試験。
- 学校教育や留学、資格取得のために受験する人が多い。
- 日本国内での認知度が高く、特に学生や教育機関での利用が多い。
2. 試験形式
- TOEIC L&R(Listening & Reading)
- リスニング(45分)とリーディング(75分)の2セクションで構成。
- 全200問のマークシート形式。
- スピーキングやライティングを測る「TOEIC S&W(Speaking & Writing)」も別試験として実施。
- 英検
- 1次試験(筆記試験+リスニング)と2次試験(面接)の2段階。
- 級ごとに試験内容が異なり、級が上がるほど難易度が高くなる。
- 1級や準1級ではライティングも含まれる。
3. スコア・評価方法
- TOEIC
- スコア制(10点~990点)。
- 合否はなく、スコアで英語力を評価。
- 企業や学校が求めるスコアを目指して受験する。
- 英検
- 合否制(合格・不合格)。
- 各級(5級~1級)に分かれており、自分のレベルに合った級を受験。
- 合格すると資格として認定される。
4. 試験の難易度
- TOEIC
- 難易度は受験者のスコアによって変わる。
- 初心者から上級者まで幅広いレベルに対応。
- 高スコア(800点以上)を目指す場合、ビジネス英語や速読力が求められる。
- 英検
- 5級(中学初級レベル)から1級(大学上級レベル)まで段階的に分かれている。
- 1級や準1級は非常に難易度が高く、ネイティブレベルの英語力が求められる。
5. 試験の頻度
- TOEIC
- 年に10回程度実施(地域によって異なる)。
- 受験の機会が多く、スコアをすぐに確認できる。
- 英検
- 年に3回実施(6月、10月、1月)。
- 試験日が限られているため、計画的に受験する必要がある。
6. 試験の費用
- TOEIC
- 約7,810円(TOEIC L&Rの場合)。
- TOEIC S&Wは別途受験料が必要。
- 英検
- 級によって受験料が異なる。
- 5級:約2,500円
- 3級:約4,200円
- 準1級:約8,400円
- 1級:約10,000円
- 級によって受験料が異なる。
7. 試験の活用場面
- TOEIC
- 就職活動や昇進、企業内での評価に使われることが多い。
- 特にグローバル企業や外資系企業での評価基準として重視される。
- 英検
- 学校や教育機関での評価、留学の際の英語力証明として利用される。
- 一部の大学や高校では、英検の級を持っていると入試で優遇される場合がある。
8. 国際的な認知度
- TOEIC
- 国際的に認知されており、特にアジア圏での利用が多い。
- グローバルなビジネスシーンでの評価基準として広く使われている。
- 英検
- 日本国内での認知度が高いが、海外での認知度は低い。
- 一部の国では留学や移住の際に英語力証明として利用可能。
9. どちらを選ぶべきか?
- TOEICがおすすめの人
- 就職活動や昇進のために英語力を証明したい。
- ビジネス英語を中心に学びたい。
- スコアで自分の英語力を客観的に評価したい。
- 英検がおすすめの人
- 学校や教育機関での評価を重視したい。
- 日常英語や幅広い場面での英語力を測りたい。
- 資格として認定されるものが欲しい。
まとめ
TOEICと英検は、それぞれ目的や特徴が異なるため、自分の目標や必要性に応じて選ぶことが大切です。例えば、就職活動やビジネスでの活用を考えている場合はTOEICが適しており、教育機関での評価や資格取得を目指す場合は英検が適しています。
どちらを選ぶにしても、英語力を高めることが最終的な目標ですので、自分に合った試験を選んで学習を進めていきましょう!
ちなみに社会人は断然TOEICの方が就職、転職にも有利なような気がします。